温泉成分表示とは何か
温泉成分表示は、温泉法に基づいて
施設が利用者に対して掲示する義務のある情報です。
主に次のような内容が記載されています。
- 源泉の名称
- 泉質
- 成分量
- 温度
- pH
- 加水・加温・循環・消毒の有無
これらは「温泉かどうか」「どういう性質のお湯か」を客観的に示すための情報です。
まず見るべきは「泉質」
一番最初に見るべき項目は 泉質 です。
例:
泉質は、その温泉の主成分の種類を表しています。
「〇〇泉」と書かれている部分だけでも、そのお湯の方向性が分かります。
ただし、泉質は一番多い成分だけで決まるため、
実際には複数の成分を含んでいることがほとんどです。
次に見るのは「溶存物質量」
成分分析表には、
溶存物質総量(ガス性のものを除く)
といった項目があります。
これは、温泉水1kg中にどれくらいの成分が溶けているかを示す数値です。
- 数値が低い → 刺激が少ない傾向
- 数値が高い → 成分感を感じやすい傾向
ただし、数値が高い=良い温泉、という意味ではありません。
現場でも、
「溶存物質量が少ないけど入りやすい」
「成分が強くて好みが分かれる」
というケースはよくあります。
pH値の見方
pHは、お湯の酸性・中性・アルカリ性を示します。
- pH7前後:中性
- pH7より低い:酸性
- pH7より高い:アルカリ性
アルカリ性が高い場合、
「ぬるっとする」「肌触りがなめらか」と感じることがあります。
一方、酸性泉は刺激を感じやすいため、
施設では注意書きを掲示することが一般的です。
温度は「源泉温度」を見る
成分表示には温度が記載されていますが、
これは源泉そのものの温度です。
実際の浴槽温度とは異なる場合がほとんどです。
- 源泉が高温 → 加水や加温調整
- 源泉が低温 → 加温して提供
源泉温度を見ることで、
「自然のままだとどんな状態のお湯か」が分かります。
「加水・加温・循環・消毒」の表示
近年、特に注目されるのがこの項目です。
表示例:
- 加水:あり/なし
- 加温:あり/なし
- 循環ろ過:あり/なし
- 消毒:あり/なし
これは 温泉の使われ方 を示す情報です。
現場では、
- 衛生管理
- 温度維持
- 湯量確保
のために、これらを組み合わせて運用しています。
「あり」と書いてあるから悪い、という意味ではありません。
成分名は全部読まなくていい
成分分析表には、
- ナトリウムイオン
- カルシウムイオン
- 炭酸水素イオン
- 硫酸イオン
など、細かい成分名が並びます。
一般利用者の場合、
すべてを理解する必要はありません。
- 泉質
- 溶存物質量
- pH
- 利用状況
この4点を押さえれば十分です。
成分表示で分からないこともある
注意点として、成分表示だけでは分からないこともあります。
- 浴感(やわらかい・重たい)
- 湯使いの工夫
- 清掃頻度や管理状態
これらは実際に入ってみないと分かりません。
現場でも
「成分は良いのに印象が違う」
「数字以上に入りやすい」
という声はよく聞かれます。
まとめ|成分表示は「比較のための情報」
温泉成分表示は、
優劣を決めるものではなく、違いを知るための情報です。
- 今日はどんなお湯に入りたいか
- 自分に合う泉質はどれか
そうした判断材料として見ると、
温泉の楽しみ方が一段深くなります。


コメント